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#001 「公営レースを心から愛し、ヒマさえあれば行っちゃうぞ部」、略して『レース部』  (2003.12.5)

 そもそも、バクチは徒党を組んで行くものではないのである。レース場で予想に集中するためには仲間との会話やじゃれ合いなどジャマ以外の何物でもないし、人の予想を聞かされればそれが気になって自分の予想が揺らいだりもする。だいいち、自分がヤラレて一緒に行った奴が勝ったりした日にゃ、昨日の友は今日の大キライな奴。私にとって人生で一番まずかったメシは、だいぶ以前に初心者をレース場に連れて行った時。私は一日全く当たらずの大ヤラレ、同行した初心者クンは見事なまでのビギナーズラックで9レース中5レース的中、うち万券1本の大勝ち。「いや〜、今夜はおごりますよ」と、肩を落とす私を引き連れて銀座の寿司店へ。私を除く3人が「おいしい、美味しいね〜」とぱくぱく食べている中、黙々と酒を飲み「うまかねぇや、こんなもん!」と吐き捨てた私は我ながらなんて心の狭い人間…うわ、やっぱり書かなきゃよかったかな。凄く恥ずかしいぞ。ま、まぁ、もう何年も前の話で、現在の私はもうちょっと人間的成長をしている…してるんじゃないかな。ま、ちょと覚悟はしておけ。

というわけで、レースは本来一人で行くもの、という基本概念はあるのだが、墨田区でも一・二を争うさみしがりやさんの私としては、特にレース後、一緒に飲む相手がいないのは淋しすぎる。地元なら家に帰ればいいのだが、旅打ちとかだと特に。勝っても負けても、その話をサカナに土地の美味いものを喰い、飲む。人間これに勝る喜びはないが、やっぱ一人じゃぁね。酔っぱらって「キショー、あそこであのバカがちゃんと走ってりゃなぁ」「へへん、俺はあのレース取ったもんね」「ケッ、あんなの買う奴はシロートだよ。だいたいてめぇはいつも…」「なんだとこの野郎、表へ出ろ!」「キャーやめて!ワタシのために争わないで♪」などという修羅場もそれはそれで楽しいのであって(一部誇張あり)、長い人生にとって素晴らしいひと時ではある。なので、公営レースを長く楽しく続けるためにも、同好の士は必要であると思うのだ。

もちろん私にもそんな良き仲間たちがいて、普段から地元、そして旅打ちで悲喜こもごもの連携をしていただいている。数ある人間の本能の中でも最もディープな「賭けること」を通じての仲間だけあって、その心のつながりは肉親よりも強固…だと思っているのは私だけかもしれないが、とりあえず今後ともよろしくお願いしますよ、という意味を込め、このたび私が勝手に結成した「レース部」のメンバーを紹介したい。ちなみにこれを書いている今現在、各人から「部員になってもいいよ」という承諾は得ていません。イヤだ〜、という人はこっそり連絡してね。

≪ レース部・メンバー ≫
部長:とむ(『公営レース賛成派』主宰。雑誌・デザイン制作工房経営。全競技担当)
サラリーマン:とっきぃ(某一部上場企業課長代理。年収の6割を車券に。競馬、オートレース担当)
巨匠:センム(一攫千金集団『しゅばばば商会』代表。オートレース担当)
御意見番:父(某地方にて日々打ちまくるギャンブル大好き商店主。全競技担当)
女医:もち(国家試験合格の理学士・整体師。父親のギャンブル好きで一家離散の経験あり。競輪、オートレース担当)

と、さまざまなキャラクターが集まって昼夜のわけへだてなく打ち、そして飲んでいるわけであるが、基本理念は「ばくちん」トップに記載した4ヶ条、すなわち「一応ちゃんと働いて誰にも迷惑かけずに打ってるんだぞー、ギャンブル好きだからといって後ろ指さされたり差別されるするイワレはないぞー、あ〜、打って飲む酒はウマイっ!ギャンブル最高!うぃー あ、もう寝るわ。明日もガンバろーなー」というところである。

それでは次項より、こんな人間どもの生態を面白おかしくご覧くださいまし。

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